私は字が下手くそです。親戚に書道の先生がおりましたので、数年間習いに通いましたが、全然上達しないのです。何故かいくら書いても練習しても、文字が綺麗になっていかない。同じ頃に習い始めた妹は、どんどん上達していく……。
家を引っ越す事になり、そのときに書道を習う事も辞めたのですが、練習をしないと少し綺麗になってきたと思う字が、下手に戻ります。
学生時代は、宿題やテストで必ず手書きが必要ですから、そのたびに自分の汚い字を見るのが嫌でした。ゆっくり丁寧に書いても、汚い字は汚いのですよ(^^;)。
中学生になった頃に、自分の机の下にテストが落ちていました。ちらっと見ると字が汚く、間違いなく自分のテストだと思って、名前を良く見ないでカバンにしまいました。家に帰ってから、その拾ったテストを見ると、どこを見ても自分の字なんですけど、名前が私の前の席に座っている人のでした。
「おいおい、こいつ字が汚いなw。しかも、俺の字とそっくりじゃんか」と、私が言えるような事じゃないのだけど、思わず笑ってしまい、翌日、本人に返しました。それから、何故かその人とは仲良くなり、今では親友だったりします。
字が汚いまま成長し、高校生になったころ、コンピューターの授業が始まりました。ワープロを習い、文章を打ち込むと、綺麗な字でプリンターから文章が出てきます。そのときに、コンピューターが得意になれば、文章で提出しろって課題なんかは、全部綺麗な字で出せるぞと思い始めました。さらに、自分の汚い字を見ないで済む。それからは、ひたすらタイピングの練習をしました。
「パソコン使うより手で書いたほうが早いぜ」と言うやつも、当時は沢山いましたけど、タイピングが早くなってくると、タイピングの音がマシンガンのように聞こえるので、明らかに手書きより早いというのが分かります。
そのときに練習に使ったソフトが、たまたまネットで検索したら今も残っているのに驚きました。私が練習に使ったソフトは、「美佳のタイプトレーナ」という物です。
今ではタイピング練習用のソフトも沢山ありますが、ゲーム風になっている物が多数で、この手の物は、ゲームをクリアする事に意識が行ってしまい、自分のタイピング速度や、自分のうち間違えを起こしやすい文字、苦手な入力が中々克服出来ません。
「美佳のタイプトレーナ」は、間違えた文字を打つと進行しないし、画面に表示される入力速度が、どんどん落ちてしまいます。この入力速度は、ワープロの検定試験などで、どのくらいの級なら合格出来そうかの目安にもなります。安定して速度が出せるようになれば、検定試験にも合格すると思います。私がワープロ検定を受けたときは、このソフトで練習し、ちゃんと狙った級に合格しました。速度が上昇せず、ちょっと無理かなという検定にも挑戦しましたが、やっぱりそれは落ちました。試験は、時間制限があるので、やはり入力速度が重要です。
入力が速くなってくると、他のパソコンのソフトも覚えたくなり、色々な物を覚えました。そのおかげで、今では会社で誰にも教えて貰わなくても、事務処理程度であれば、ほとんど出来てしまいます。今更ですが、「美佳のタイプトレーナ」の作者様には感謝です。多分あの頃「美佳のタイプトレーナ」が無かったら、今どうなっていたやら。
きっと字が汚くなかったら、こんなにパソコンを覚えなかった気がしますので、何か字が汚くて良かったかも?と思う事がありますが、世の中から全て紙に記入する作業がなくなったりする事はないと思うので、やはり字は綺麗なほうが良いですね。
最後になりますが、なんでこんな文章を書いたかと言いますと、小学生の私の息子が宿題をやっているのを見ましたら、既に私より遥かに字が上手なんです(^^;)。「パパの字って汚いね」と、冷たい事を言うようになりましたw。子供に言われると結構ショックです。「字が汚い」と、先生や親に言われてイライラする事はありましたが、自分の子供に言われるとショックがデカイのですよねー……。
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